誹謗中傷対策

誹謗中傷はどこからが名誉毀損罪になる?具体的な定義や侮辱罪・信用毀損罪との違いも

2020年5月1日

ネット上で誹謗中傷にあたる記事や言葉を書き込むことで、名誉毀損罪が成立する可能性があります。しかし、どこからが名誉毀損罪になるのか明確に知っている人は少ないでしょう。そこでこの記事では、ネット上の誹謗中傷はどこから名誉毀損罪として扱われるのかについて解説します。

本記事で分かること

  • そもそもの名誉毀損の定義
  • 名誉毀損罪、侮辱罪、信用毀損罪の違い
  • 名誉毀損罪が成立する可能性のある意外な誹謗中傷行為

本記事を参考に、ネット上での誹謗中傷行為により問われる罪について、理解を深めていただければと思います。なお、次の記事も合わせて参考にしてみてくださいね。

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誹謗中傷で困っている!そもそも名誉毀損の定義はどこから?

そもそも名誉毀損の定義はどのように定められているのでしょうか。具体的に見てみましょう。

名誉毀損は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者」と定義づけられている

名誉毀損罪は、刑法において以下のように定義されています。

第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法230条

この文面だけだと、具体的にどのようなパターンが当てはまるのかが分かりづらいですね。一つずつ見ていきたいと思います。

「公然と」は誰でも閲覧できるように公開されている状態

名誉毀損の定義の中にある「公然と」は、不特定多数の人が知ることができる状態であることを表しています。インターネット上に公開されている情報で、かつ閲覧制限などを設けずに公開されているものは、サイト、SNSなどのジャンルに限らず名誉毀損の条件である「公然と」に当てはまります。

ただし、閲覧制限を設けている非公開アカウントであっても、その非公開画面のスクリーンショットが拡散されている場合などは、「公然と」に当てはまるという考え方が用いられる場合があります。

「事実を摘示」は名誉毀損にあたる事実をあばき示す行為

名誉毀損の定義の中にある「摘示」には、「あばく」という意味があります。「事実を摘示」は、人の名誉毀損にあたる事実をあばき示すことを意味します。この場合の「事実」は、必ずしも「真実」であることは問われていません。

「人の名誉を毀損」は人物の社会的な評価を下げること

名誉毀損の定義の中にある「人の名誉を毀損」とは、人物の「社会的評価を下げること」を示します。この場合の「人の名誉」とは客観的に見た名誉のことであり、自分自身のプライドなどの内部的な感情とは異なります。

「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損」に該当しない場合

同じような誹謗中傷でも、名誉毀損の定義である「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損」に該当しない場合があります。以下の要件が全て満たされる場合です。

  • 内容が「公共の利害」に関することである場合
  • 公益を目的に公表された場合
  • あばかれた事実が「真実」であると証明された場合

この3点が全て揃う場合、名誉毀損罪は成立しません。また、公務員や公選による公務員候補者の職務に関する真実の投稿も、名誉毀損に該当する内容であったとして名誉毀損罪は成立しません。

どこから分かれる?誹謗中傷による名誉毀損罪・侮辱罪・信用毀損罪の違い

誹謗中傷による罪は、名誉毀損罪の他に侮辱罪や信用毀損罪が適用されることもあります。それぞれにどのような違いがあるのでしょうか。

相手の名誉を傷つければ名誉棄損に

前項でも解説しましたが、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損」すれば、名誉毀損罪が成立します。どんな言葉なら、どの程度なら、という細やかな部分は場合により異なりますが、被害を受けた側がネット上の記事や言葉により「社会的評価を下げられた」と感じた場合には、名誉毀損罪が適用される可能性が高いと考えられます。

事実と異なる誹謗中傷は侮辱罪に

侮辱罪は以下のように定められています。

第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

引用:刑法231条

侮辱罪と名誉毀損罪とで異なるのは、「事実を摘示しない」という点です。事実を摘示しない誹謗中傷としては、「バカと罵る」「性格が悪いと噂する」など、個人の主観で述べられることなどが該当します。

発信された言葉により結果的に社会的評価が下げられたと判断される場合は名誉毀損罪になりますが、言葉そのもので相手の心が傷ついたと判断される場合は侮辱罪が適用されることになります。

ウソで相手の信用を損ねたら信用棄損罪に

信用毀損罪は以下のように定められています。

第二百三十三条 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法233条

ネット上の誹謗中傷による信用毀損罪は、「相手の信用を損ねた」と判断される場合に問われる罪です。

例えば、自分の経営する飲食店の料理に「毒物が混入している」とネット上に書き込まれ、お店に客が来なくなり大幅に売り上げが落ちたり、閉店に追い込まれたりする被害に遭ったとしましょう。

書き込まれた「毒物の混入」がウソである場合は、相手に信用毀損罪が適用される可能性が高いです。一方で、「毒物の混入」が事実だったり、書き込んだ相手が事実と思い込んでいた場合などは信用毀損罪は適用されません。ただし、書き込んだ内容により、名誉毀損罪などの他の罪が適用される可能性もあります。

こんな誹謗中傷の場合も名誉毀損罪が成立する

些細な行動や言動が誹謗中傷による名誉毀損罪として適用される可能性があります。以下の場合に注意しましょう。

Twitterでの誹謗中傷投稿のリツイート

Twitterのリツイート機能は、投稿を拡散させることができる便利な機能です。過去に、特定の人物について第三者が発信した誹謗中傷投稿が大量にリツイートされるという事態が起こり、その中の十数万人のフォロワーを抱える人物が行ったリツイートのみが名誉毀損で訴えられたという事例があります。

リツイートは、ボタン一つで気軽にできる行動です。「いいね」や「既読」の意味合いでリツイート機能を使っている人も少なくないでしょう。この軽率な行動が、ネット誹謗中傷で訴えられるリスクにつながります。

Twitterでの誹謗中傷については、ぜひ次の記事も参考にしてみてください。

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イニシャルなどを用いた誹謗中傷

イニシャルなど本人の名前を使っていない誹謗中傷投稿の場合でも、名誉毀損罪が適用される可能性があります。正式名称、本名を使っているかどうかではなく、明らかに特定の個人を指していると認められることが適用の条件です。

まとめ・どこからが誹謗中傷による名誉毀損になるのか明確に理解を!

ネット誹謗中傷によって、どこからが名誉毀損罪になるのかについて解説しました。簡単にポイントをまとめます。

ネット誹謗中傷で名誉毀損になるライン・まとめ!

  • 名誉毀損は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者」と定義づけられているが、条件により該当しない場合も
  • 相手の名誉を傷つける行為は名誉毀損になる
  • 事実と異なる誹謗中傷は侮辱罪にあたる
  • 嘘により相手の信用を損ねる行為は信用毀損罪
  • Twitterのリツイートや、イニシャルなどの本人名を用いない誹謗中傷も名誉毀損に該当する

ネット上のトラブルは、名誉毀損で責任追及できる可能性があります。まずは、相談することから始めてみてくださいね。

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