誰もが自由にアクセスし投稿できるのが、インターネットやSNSのメリットです。しかし根拠のないデマや誹謗中傷によって売り上げが落ちるなど、風評被害に悩まされる企業が増えている現実があります。
ネット上の風評被害や誹謗中傷はそのまま放置すると、その被害はどんどん大きくなる傾向にあります。
従って早めに風評被害の対策をしなければ、売上減少や会社存続の危機に追い込まれる可能性もあるのです。
万が一企業がネット上の誹謗中傷や風評被害を受けた場合、何をすれば良いのでしょうか。
この記事では企業が「誹謗中傷や風評被害を受けた際の適切な対策」についてご紹介します。
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風評被害は噂レベルでも脅威!
インターネット上の情報は、日々不特定多数の人々の目に触れる特徴があります。そのため誹謗中傷や風評被害が書き込まれれば、その情報がデマであっても拡散する場合が多いのです。
また多くの誹謗中傷や風評被害は噂やデマに尾ひれがついた状態で拡散され、甚大な被害へと発展していきます。
インターネットで広がる噂には確実なエビデンスはありません。一方的な主観で商品やサービスに関する情報を流し、それが真実であるかのようになって広まってしまうのです。
以下は実際にあった菓子メーカーの風評被害の一例です。
「虫混入」の風評被害に遭ったチロルチョコ
子供にも大人気のお菓子「チロルチョコ」は2013年に悪意ある消費者から心無い風評被害に遭いました。
その消費者はTwitter上に、芋虫が混入していたことを写真付きで投稿したのです。
その投稿を信じた無関係なユーザーは、一斉にその情報をリツイートすることで拡散しました。
風評被害の投稿から約30分後には、チロルチョコ株式会社に対して猛抗議が殺到する事態にまで発展したのです。しかしこれは消費者による虚偽投稿であることが後に判明しました。
風評被害に対する迅速な対応
チロルチョコ株式会社はこの風評被害に対して非常に冷静に対応しました。自社ソーシャルメディア上で適切な説明をすることで、虚偽の情報であることを指摘したのです。
これは風評被害が始まって3時間後の、チロルチョコ株式会社のTwitter投稿です。
チロルチョコ批判に向かっていた矛先は、一気に虚偽投稿をしたユーザーに向けられアカウントは閉鎖されました。しかし、万が一このような適切な対応をできなかった場合どうなっていたのでしょうか。
社員数が約200人と規模の企業にとっては大打撃となり、経営不振に陥ってもおかしくはないでしょう。
風評被害の種類は3つ
インターネット上で起こり得る風評被害には、主に以下の3種類があります。
- 商品・サービスに対する誹謗中傷
- 経営者を批判する投稿
- 労働環境に関する不満
風評被害①商品・サービスに対する誹謗中傷
企業が開発した商品や提供するサービスに対するネガティブな書き込みは、最も多いケースと言えます。実際に商品やサービスを利用したことのないユーザーが、面白半分で投稿することもあるのです。
また決して多くはありませんが、競合他社による妨害行為である可能性もあります。このような事態に直面した際に発生する被害として、以下の事柄が挙げられます。
・売上の大幅な減少
・来客の減少・無駄な人件費コスト発生
特に企業の看板商品が風評被害に遭った場合、被害は非常に大きくなります。そのためできる限り迅速に風評被害を治める必要があるのです。
風評被害②経営者を批判する投稿
経営者は企業の顔とも言える存在です。従って良からぬ噂がたてば、ビジネスの機会が減り企業のブランド価値も下がってしまいます。
誹謗中傷や風評被害を軽視して放置すると働く従業員も批判に晒され、二次的被害が出る恐れもあるのです。
また会社経営や社員に直接関係する以下のような問題が発生する可能性もあります。
・オフィスを借りることができなくなってしまう
・働く社員が金融ローンを組めなくなってしまう
入社したばかりの新社員はこのような状態を不審に思い、早期退職することも考えられるでしょう。
風評被害③労働環境に関する風評被害
インターネットで検索すると簡単に企業情報が引き出せるため、求職者は事前に応募する企業について調べる傾向が高いと言えます。
そして企業の社風や事業内容、ブラック企業ではないかなど細かくチェックする人も多いようです。そのため企業の風評被害といったマイナスの情報がインターネット上に書き込まれた場合、採用活動にも支障をきたすでしょう。
しかし過去に働いていた人からの告発や裁判記録などは思うように消すことができず、以下のような問題が生じることがあります。
・悪い噂が目立つことで選考辞退につながってしまう
・募集が集まらないため人材確保ができない
しかし誹謗中傷や風評被害の内容が根拠のないデマであれば、被害拡大を食い止めるための対策が必要です。
風評被害の対策として企業がすべき対策3選
企業が誹謗中傷や風評被害に遭った場合、何の対策もしなければ世間の目はますます厳しくなります。
ここからはインターネット上で企業の誹謗中傷や風評被害が溢れた場合、企業がすべき対策についてご紹介します。
- プロの専門家に依頼する
- 弁護士に依頼する
- 自社コンテンツを作る
風評被害対策①専門家に依頼する
誹謗中傷・風評被害対策として専門家に依頼する方法があります。誹謗中傷・風評被害対策の専門家に依頼することで投稿を目立たなくさせることが可能です。
実際に依頼することで、以下のようなメリットが期待できます。
期待できるメリット
- 風評被害に関係している投稿を表示しにくくさせる
- 企業の商品やサービスに対するポジティブな記事が増える
- 専門家が全て請け負って解決に導いてくれる
専門家による逆SEOを用いた対策
誹謗中傷・風評被害を専門家に依頼する場合、どのような対策が行われるのでしょうか。
多くの専門企業は「逆SEO施策」によって、誹謗中傷や風評被害を鎮めています。
逆SEOとは?
逆SEOとは企業や個人、商品名やサービスへの誹謗中傷を目的とした、マイナスイメージになるサイトを検索順位の下位に持っていく手法です。
ネガティブサイトに対して直接働きかけるのではなく、専門家が作成したコンテンツ(記事や広告)などを上位表示させることで、強制的にネガティブサイトの順位を引き下げます。
サイトを最適化し短期で押し上げる必要があるので、SEOに詳しい専門家が厳しくチェックしながら行います。
検索順位1~3位のサイトは比較的クリックされやすいため、ネガティブサイトがその位置にあると企業としては大きな痛手となります。逆に4位以下であれば時間をかけて引き下がっていくので問題はないでしょう。
では、実際にどうやって1位~3位をポジティブコンテンツで独占するのかを解説します。
①新規Webサイトを作成してコンテンツをつくる
新しいWebサイトを作成することで、記事を量産していきます。オウンドメディアを作成してもらえば後の資産にもなります。
また逆SEO専門企業は独自メディアも所有していることが多く、そこにも記事を多数掲載して貰うことで二重の対策となるでしょう。
ポジティブなサイトが検索順位の上位を獲得することで、ネガティブサイトが続々と下位へ移動します。
②facebookやInstagramの投稿
逆SEO施策としてfacebookやInstagramのアカウントを作成し、検索上位に表示させるという方法もあります。
公式的なSNSページは検索上位に上がりやすく、ネガティブサイトを押し下げる効果があるのです。
このアカウントも後の資産になります。すでにアカウントがある場合は、運用代行という形で任せることもできます。
③関連のあるWebサイトを活用する
例えば美容系企業のある商品が風評被害を受けた場合、その商品のレビューを掲載しているサイトやランキングサイトなどにアプローチし、商品に関するポジティブ記事の掲載を促します。
大きなメディアであるほど、その結果も早く出やすい傾向があります。
マイナスポイント①ネガティブサイトを消すことはできない
逆SEO専門家はコンテンツを増やして検索上位を狙いますが、ネガティブサイトを削除するといった作業はできません。ネガティブサイトの順位は下げられても、確かに存在してしまうのです。
つまり完全にネガティブサイトを削除して、誹謗中傷や風評被害を一切なくすことはできません。
マイナスポイント②結果を「見える化」できない可能性
どのような対策を行い、期間内にどのような経緯を辿ってネガティブサイトの引き下げに成功したのかを開示してもらえないケースもあります。
日・週・月間のデータなどを知りたい時は、企業側から交渉する必要があるかもしれません。
風評被害対策②弁護士に依頼する
誹謗中傷・風評被害への対策として弁護士に依頼するのもひとつの方法です。法的な切り口からアプローチできるので、心強い存在となります。
実際に弁護士に依頼することで以下ようなメリットが期待できます。
期待できるメリット
- 誹謗中傷・風評被害の投稿を完全に削除することができる
- わかりやすい費用形態であるケースが多い
- 10日前後で削除される場合もある
弁護士による法的な対策
誹謗中傷・風評被害対策として弁護士に依頼する場合は、ネガティブサイトを消すことも可能です。これは法的な専門家である弁護士のみができる対策と言えます。
では具体的にどのような対策が行われるのでしょうか。
①サーバー管理者に削除依頼をする
弁護士を通して「削除依頼の内容証明郵便」をサーバー管理者に送ることで、該当のネガティブサイトの記事が削除されるケースがあります。完全に該当ページが消えるので、誹謗中傷・風評被害をゼロにすることができます。(必ず成功するわけではありません)
サーバー管理者を通して、ネガティブ記事を投稿した相手側が削除に応じた場合約10日ほどで削除できるケースが多いようです。
②ドメイン登録代行業者に削除依頼する
サーバー管理者が削除に動かない場合、ドメイン登録代行業者に削除依頼を行います。削除依頼の流れはサーバー管理者への対応と同じです。ただしこちらも必ず消せるという保証はありません。
③記事を書いた本人に対して削除依頼する
ネガティブ記事を投稿した本人に対して直接削除依頼を行うケースもあります。
しかし本人が実際にその企業やサービスを良く思っていなかったり嫌な思いを体験している場合、感情的になりやすく削除に応じてもらうのが困難でしょう。
④発信者情報開示請求
発信者情報開示請求とは、サイト運営者に発信者の情報を開示するように求める請求です。開示請求を行うと誹謗中傷や風評被害が投稿されたプロバイダに以下の発信者情報の開示を求めることができます。
メモ
- 名前
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- IPアドレス(インターネットに接続されたデバイスを特定する識別番号)
- ポート番号(コンピュータなどがデバイス提供するサービスを特定)
- インターネット接続サービス利用者識別符号
- SIMカード識別番号
- タイムスタンプ(誹謗中傷が投稿された年月日および時刻)
犯人が特定できたら裁判にて損害賠償請求を行うことが可能となります。
マイナスポイント①削除のみで資産になるものは得られない
弁護士は該当するネガティブサイトの記事を直接消せる唯一の手段を持っています。
しかし逆SEO専門家に依頼するのと違い、後の資産となるオウンドメディアやSNSアカウントを手に入れることはできません。
マイナスを0に戻すだけで、何かを生むわけではないので次のビジネスに繋げることは厳しいでしょう。
マイナスポイント②名誉毀損に該当しなければ削除できない
例えばあるレストランに関する記事で「1時間以上待たされた挙句、頼んだものと違うものが出てきた!二度と行かない」という書き込みがあったとします。
それが事実である以上、名誉毀損で記事削除をしてもらうのは不可能に近いのです。
また「あまりおいしくなかった」「〇〇店のほうがレベルが高い」といった感想レベルの内容であると削除することはできません。
マイナスポイント③裁判になると高額の費用がかかる
「内容証明郵便による削除請求」ができなかった場合、裁判で解決する対策が必要となります。
裁判に発展すると依頼料は高額となり、着手金で平均30万円程度となり時間もかかってしまいます。
風評被害対策③自社コンテンツをつくる
誹謗中傷・風評被害対策の中でも、一番費用が抑えられる方法は自社で取り組むことです。しかしスピーディーに適切な対応ができなければ効果的ではありません。
企業で誹謗中傷・風評被害対策を行うメリットは以下の通りです。
期待できるメリット
- 企業独自の切り口でポジティブな記事をつくれるため「商品PR」につながる
- 費用がかからず継続課金といった煩わしいものがない
- ノウハウ化できればサービスとしても立ち上げられる
自社で行う風評被害対策
自社で誹謗中傷・風評被害対策するのは非常に困難です。しかし他と圧倒的に違うのはコストゼロという点でしょう。逆SEO専門家も弁護士も費用が発生します。
では自社で誹謗中傷・風評被害対策をする場合、企業側はどんなアプローチをすべきなのでしょうか。
①改善していることをアピール
ネガティブサイトの意見を慎重に受け止めて反省し、今は自社で改善されていることをアピールするのはひとつの手段として有効です。
企業がその問題について真剣に議論を交わし、答えを導き出そうとしていることは必ず世間にも広まります。
ネガティブサイトの記事を消すことには繋がりませんが、すでにそのようなマイナス状況ではないことを多くの人に周知して貰うことができます。商品やサービスについて良いイメージを与えるきっかけにもなるでしょう。
②アンケートを実施して良い意見に注目させる
ネガティブサイトに目が行きがちですが、自社サービスを良いと感じているファンがいることを忘れてはいけません。
例えば街頭やウェブ上でアンケートを取り、良い意見を世の中に公表していくことで世間の目も変化します。
③サンプルや無料体験で商品・サービスを試してもらう
ネガティブサイトの影響で新規顧客が見込めなくなってしまった場合、商品やサービスを無料で試してもらうことで良さを広く知ってもらうことができます。
これは風評被害を減らすことに直接繋がるわけではありませんが、プラスになる意見をたくさん集めることができます。
結果的にネガティブユーザーよりもポジティブユーザーが増えることで、世間に対してプラスの影響力を与えることができるのです。
マイナスポイント①時間がかかる
逆SEO専門家や弁護士に頼らず全てを自社で企画し実施するので、とにかく時間がかかってしまいます。
また社内の人的リソースを割かざる負えないので他の業務が滞ってしまう場合もあります。
マイナスポイント②上手くいかなかった場合の立て直しが困難
自社で風評被害対策を行う場合、専門家や弁護士ではないため手探りになるでしょう。いざ始めたものの思うように結果がでない事態も考えられます。
その際次の施策を考えることに多くの時間を要したり、人手をさらに割いたりと立て直しが困難です。
逆SEO専門家や弁護士はこれまでの経験から、トライ&エラーの流れを効率的に行ってくれます。
風評被害対策はプロに任せるのが一番・メリットも多い
風評被害は時間が経過するほど被害が拡大する恐れがあります。そして該当する誹謗中傷記事のサイトパワーが強くなってしまえば、引き下げるのも削除するのも困難です。
風評被害に関する対策を3つご紹介しましたが、最もおすすめなのはプロに任せることです。プロというと「逆SEO専門家?記事削除する弁護士?」と迷うかもしれません。
彼らも確かにプロですが、ここでいうプロとは誹謗中傷・風評被害のプロフェッショナルです。
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逆SEOのプロが在籍しているので高度な対策も可能!
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オウンドメディア構築によって効果大!
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企業側が公式的に保有するサイトになるので、SEO的にも非常に上がりやすいのが理由のひとつ。
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【まとめ】企業の風評被害対策は速やかにプロへ相談!
企業の誹謗中傷・風評被害の実例や種類、対策方法についてご理解頂けましたでしょうか。
インターネットの普及に伴い誰でも簡単に誹謗中傷の投稿や書き込みができる現在、企業に対する誹謗中傷や風評被害を完全に避けるのは難しいことです。従って万が一誹謗中傷・風評被害に遭った場合は、被害が拡大する前にスピーディーで適切な対策を取る必要があります。
誹謗中傷・風評被害の対策はいくつかありますが、中でも前述したようなプロへ相談することをおすすめします。プロに相談することでネガティブサイトを引き下げ、ポジティブサイトを検索上位に量産するため誹謗中傷・風評被害対策だけでなく企業イメージアップにも繋がります。
本記事のポイント
- 企業への誹謗中傷・風評被害は噂レベルでも脅威となる
- 企業独自の取り組みで誹謗中傷・風評被害の拡大を食い止めた例もある
- 誹謗中傷・風評被害は3種類ある
- 企業の誹謗中傷・風評被害にはいくつかの対策がある
- 逆SEOの専門家に相談することでネガティブサイトを引き下げ、ポジティブサイトを量産する
- 弁護士に相談することでネガティブサイトを直接削除できる
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