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ペルソナの考え方を解説!売り上げに直結する3つの簡単ステップ

「ペルソナってどうやって作れば良いの?」
「そもそもペルソナって何?」
「ペルソナ設定をマーケティングにどう活かせば良いの?」

今回は、あらゆるマーケティングの重要な軸となるペルソナの考え方について解説します。

ペルソナ設定は単なるプロフィール作りと勘違いされることも多いのですが、もっと奥深いものです。

人に何かを売る・提供するというアクションを起こすのであれば、その人にとってどのようなメリットを与えられる商品・製品・サービスなのかを考えなければいけません。そう言った観点から、ペルソナ設定はすべてのマーケティングの軸であると言えるのではないでしょうか。

ペルソナとは何かという部分からペルソナ設定の考え方、ペルソナを考える際の注意点についてもご紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。

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そもそも「ペルソナ」とは?

ペルソナとはマーケティングの対象として作る架空の人物像のことで、ペルソナ設定とは架空人物を事細かに決めていく作業を指します。

本来、ペルソナ設定はメーカーなどの開発分野におけるマーケティング手法で、製品をデザインする段階やソフトウェアを開発する段階において、チーム内で目標がブレないようにするために導入されていました。現在は幅広いマーケティング分野で活用されている上、よりピンポイントでターゲットを絞り込む必要性も重視されています。

ペルソナの由来

ペルソナは、スイスの精神科医で心理学者のCarl Gustav Jung(カール・グスタフ・ユング)が提唱した「人間の外的側面・自分の内面に潜む自分」という概念のことです。

ペルソナという言葉自体は、そもそも古典劇で役者さんが身に着ける「仮面」という意味なのですが、人々が本来の自分とは別の人物を演じて自身と周囲の人々の心が苦しくなってしまう場面や、あるいは本来の自分でいることで自身と周囲の人々の心が苦しくなってしまう場面があり、その状況を「仮面」になぞらえて「ペルソナ(仮面)」という概念として名付けたのです。

ターゲット層との違い

ターゲット層とペルソナの違いですが、ターゲット層という大分類の中にペルソナ設定という小分類が入っているイメージです。

ターゲット層は「20代男性」「男子大学生」「30代主婦」「50代女性」というようなすごく大きな括りであるのに対して、ペルソナではさらに踏み込んだ細やかな設定を行なっていきます。

先ほどの由来で説明した通り、ペルソナでは、いわゆる学生や主婦といったカテゴライズにとどまらず、「18歳高校生、春から大学へ進学を機に一人暮らしをする予定。趣味はゲームでPUBGが好き。人からは内気だと思われがちだが、実は仲間内ではリーダーシップを発揮するタイプで…」というような、まるでその人が実在するかのように作り上げていく作業になります。

ペルソナを設定する3つのメリット

ペルソナを設定するメリットは、「緻密に顧客ニーズを把握できる」「ニーズを満たす戦略を立てられる」「最短スピードで売上を伸ばせる」の3点が挙げられます。

  1. 緻密に顧客ニーズを把握できる
  2. ニーズを満たす戦略を立てられる
  3. 最短スピードで売上を伸ばせる

これらは具体的なペルソナ設定を始める前に押さえておきたいポイントです。詳しく見ていきましょう。

メリット①緻密に顧客ニーズを把握できる

ペルソナを設定する目的は「緻密に顧客ニーズを把握すること」にあります。

例えば、とある電子レンジの売上をアップさせたいとします。電子レンジは幅広い層が使用する家電ですので、漠然と『たくさんの人に売りたいな』という状態だと、残念ながらどの層にも商品の良さが刺さらないという現象が起きてしまいます。顧客のニーズを拾えていないからです。

これが「大学進学を機に実家を離れて一人暮らしを始める18歳男性」という人物に設定するとします。

すると、「販売価格は下げた方が良いな」「凝った機能よりシンプルな方が良いな」「カラーは黒や白などモノトーンでスタイリッシュの方が良いな」「狭い空間の邪魔にならないようにコンパクトなサイズが良いな」というように、緻密なニーズを掘り下げていくことができるのです。

これは製品開発時点にとどまらず、セレクトショップやECサイト、ブログ運営などをする際も同じです。「誰に向けて販売するのか・発信するのか」というピンポイントな人物を設定することで、その人物がどのような商品・情報を欲しているのかが見え、緻密な顧客ニーズの把握につながっていきます。

メリット②ニーズを満たす戦略を立てられる

具体的なペルソナがわかれば、ニーズを満たす戦略を立てられます。

先ほどの大学生の例を出すと、「この電子レンジが欲しいのであれば、この掃除機もきっと欲しいはずだ」「この収納棚を使えば全部がキレイにおさまるな」という風に、数珠繋ぎで販売したい商品が見え始めますね。

また、戦略立案ができていると、ペルソナ設定をした人物に類似した環境・思想・ライフスタイルを持つ人々にもマーケットチャンスが広がっていくという嬉しい相乗効果も現れ始めます。

ピンポイントに人物を限定するのは「ターゲット層を絞りすぎちゃって大丈夫?」という不安があるかと思いますが、ターゲット層を絞り込むことで認知度と権威性が上がり、ある程度ランディングが仕上がった状態で新しいジャンルにチャレンジしていくというのは、よくあるマーケティング手法です。

トースターで一躍有名になったバルミューダですが、現在はスマホの販売も開始したことで話題になりました。同じように、ホットプレートで主婦層から絶大な人気を博したBRUNOも、アパレルや美容アイテムの販売を開始しています。

メリット③最短スピードで売上を伸ばせる

ペルソナ設定がきちんとできていれば、最短スピードで売上を伸ばせます

先ほどの電子レンジを例に出してみましょう。

「20代男性」と大きなターゲット層を決定してしまった場合、「きっとYoutubeをよく見るだろうからYoutube広告を出そう」「いやいや、電車通勤・通学が多いから吊り革広告が良いんじゃないか?」というように、広告を打つ場所が広すぎて、コストの損失が大きくなってしまうと想像ができますね。

対して「大学進学を機に実家を離れて一人暮らしを始める18歳男性」であれば、地方在住のZ世代という特徴から、SNSでの普及に絞ったマーケティングを打ち出すことができます。

具体的なマーケティング戦略を計画できれば、戦術に落とし込む深度が向上し、結果としてスピーディに売上につなげられるのです。

戦術と戦略の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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ペルソナの考え方3つのステップ

それではペルソナを設定していきましょう。

順番に手を進めていくだけで具体的なペルソナが完成するように、ペルソナの考え方を3つのステップにまとめました。

  1. ペルソナの決定
  2. ペルソナの設定
  3. ペルソナを見直す

それでは解説していきます。

ステップ①ペルソナの決定

ペルソナ決定の方法は「既存顧客からリサーチする方法」と「取り込みたいターゲット層からリサーチする方法」の2パターンあり、それぞれでリサーチする内容が異なります。

既存顧客からリサーチする方法

  • サイトやSNSのアクセス解析から把握する
  • 顧客にアンケートを取る
  • 過去の顧客データから分析する

商品やサービスを利用した際に「アンケートのお願い」を依頼された経験は誰しもあると思います。商品・サービスの向上に役立てるためとのことですが、つまりは「ペルソナ」の把握に活用されています。

例えば、ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドでは、次のように説明をしています。

「こんにちは。アンケート調査にご協力頂けないでしょうか?」
みなさんはパークの中で、キャストからこんなお願いをされた経験はありませんか?
(中略)
どこ(都道府県)から、誰と、何がお目当てでパークにいらっしゃったか、ということや、ゲストのみなさんが、各アトラクションやショーの体験をどの程度希望されていて、実際にどれくらいご利用されたのか。そして実際の満足度はどうだったか、などの調査をしているんです!
調査の種類は多種多様で、これまでに何百種類というアンケート調査を実施してきたんですよ。

引用|Disney.jp

このように、世界で活躍する企業でも日々ペルソナ設定の改善を行っているのです。

顧客やユーザーがすでにいる場合は、アンケートやアクセス解析でターゲット層の絞り込みを実施してみてましょう。

取り込みたいターゲット層からリサーチする方法

  • アンケートを取る
  • 調査会社の分析結果を利用する

これから新しい製品やサービスを開発する、あるいはローンチするといった場合は、取り込みたいターゲット層からリサーチをしていきます。

昔はよく街頭アンケートなどが行われていましたが、最近ではアンケート広告を打ち出す企業が増えてきています。Youtube広告などでもよく見られるようになりましたね。また、アンケートプレゼント企画を活用するといったケースも増加傾向にあります。

自社独自でのアンケート調査以外に、調査会社やマーケティング会社が実施・公開しているデータを利用するという手もあります。スピーディに進めたい・自社アンケートの実施に手が回らない・アンケートが成功するか不安だという方は利用されてみてください。

ステップ②ペルソナの設定

それではいよいよペルソナを設定していきましょう。

ペルソナで設定していくのは次のような項目です。

  • 年齢
  • 性別
  • 仕事・学校
  • 役職
  • 収入
  • 通勤・通学時間
  • 住所
  • 住まいの様子
  • 身長や体重など身体情報
  • 趣味
  • 家族・親戚
  • 夫婦・恋人・子供の有無
  • 友達関係・友達付き合いの距離
  • ライフスタイル
  • ルーティン(平日・休日)
  • SNSの種類と使い方
  • 情報収集の方法
  • 好きなドラマや映画
  • 好きな雑誌や本
  • 好きなブランド
  • 悩み
  • 目標や夢

取り扱う製品やサービスによって、適宜必要な情報を追加してください。特にBtoBは、担当者(決定権のある社員)の役職や勤続年数なども細かく設定しておく必要があります。

架空の人物をペルソナとして想像するのが難しい場合、名前や写真などを用意しておくのも良いでしょう。チーム内でのプレゼン時や情報共有時、複数のブランドラインを保有する時の呼称として役立ちます。

ステップ③ペルソナを見直す

ユーザーの体験を重視している企業では、ほぼ毎日と言っても良いほどアンケート調査を実施しています。

マクドナルドでは「KODO」というアンケート用のアプリまで配布しており、アンケートに答えるとクーポンがもらえるというメリットをつけています。

KODO公式サイト>

当初ターゲットにしていた18歳新大学生も、1年後には19歳2回生になり、さらに5年後には新社会人となっているのです。アニメの中の人物のように同じ年齢・同じ環境のまま、というわけにはいきません。ターゲット層の変化に対応できるように戦略を練る必要があると言えるでしょう。

また、トレンドも刻々と変化し続けています。過去に当たり前だった文化が消えていったり、反対に過去ではあり得なかった文化が今や当たり前になった、ということが頻繁に起きる時代です。定期的なペルソナの見直しを実施し、戦略の立て直しを行うべきだと言えますね。

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ペルソナの考える際の注意点

最後にペルソナを考える際の注意点についてご紹介します。

ペルソナ設定は実際にマーケティングを動かしてみてはじめて整合性の有無が見えてきます。どれだけ緻密に考えたペルソナでも「これで合っているのだろうか?」と不安になる瞬間も出てくるでしょう。

先ほどもご説明した通り、ペルソナも同じ時を経過していきますので適宜見直しは必要であることを前提として、ここでは最低限注意しておきたい下記3つのポイントをピックアップしました。

  1. 想像ではなくデータを活用する
  2. 見えない部分まで徹底的に作り上げる
  3. チーム内全員で同じペルソナを共有する

それでは詳しく解説していきます。

注意点①想像ではなくデータを活用する

想像力が豊かな人や観察力が高い人の場合、データなどの数値に頼らなくてもペルソナを設定でき、また、その能力を活かしてマーケティング担当をされているかと思いますが、ペルソナ設定においては"データが絶対"と思って良いでしょう。

ペルソナ設定は土地のような存在で、地盤固めができた上で「どのような建物にしようか?」と想像力を働かせていく、という次のフェーズに移るからです。

注意点②見えない部分まで徹底的に作り上げる

ペルソナ設定の難しさは、見えない部分まで徹底的に作り上げるところにあります。取ってつけたような設定では、実際に製品開発やマーケティングを進める中で引っかかる点が出てきてしまうのです。

ペルソナ設定の項目に「住所」や「住まいの様子」をピックアップしましたが、なぜその土地に住んでいるのか、なぜその間取りに住んでいるのか、なぜその家具・家電を使っているのか、といった心の内まで考えてみてください。

注意点③チーム内全員で同じペルソナを共有する

複数名が所属するチームであれば、チーム内全員で同じペルソナを共有できるように設定するのも重要なポイントです。

例えば、先ほどから登場している「大学進学を機に実家を離れて一人暮らしを始める18歳男性」というペルソナですが、スタッフAさんは長野から東京に行く学生をイメージしているのに対し、スタッフBさんは東京から沖縄に行く学生をイメージしていれば、電子レンジを購入するタイミング・場所・使用方法なども変わってくるかと思います。

このように、ペルソナの生い立ちやどのような人生目標があるのか、といった内面的な細かな部分や、大学進学を機に一人暮らしする学生が多い県はどこなのか・どこに引越しするのか、といった実際のデータからペルソナを考えることは非常に重要であり、そのイメージをチーム全体で共有できていないとペルソナを設定する意味が薄れてしまうのです。

【まとめ】ペルソナの考え方は"緻密さ"がキーワード

ペルソナの考え方について、最後にまとめます。

  1. ペルソナの決定(既存顧客から/ペルソナにしたいターゲット層から)
  2. ペルソナの設定(住所・職業・性別・ライフスタイルなど)
  3. ペルソナを見直す

そして注意点はこちらです。

  1. 想像ではなくデータを活用する
  2. 見えない部分まで徹底的に作り上げる
  3. チーム内全員で同じペルソナを共有する

売り上げを早く上げたいので製品開発や営業活動に進みたいところですが、まずはペルソナ設定です。ペルソナ設定を丁寧に行うことで、このあとの開発や営業を正しく進められます。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、売り上げアップを目指していきましょう。

  • B!

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