現在、社会問題になりつつあるネットイジめ。一昔前は学校でのリアルなイジめが多かったですが、最近はインターネットを使ったネットイジめが流行っています。
ネットイジめに関しては、その怖さが問題視されているのですが「そもそもネットイジめには、どのような怖さがあるの?」という疑問を抱えている人も多いと思います。
そのような方のために、この記事ではネットイジめの怖さについて具体的にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
ネットイジめには、3つの怖さがある
ここでは、ネットイジめの怖さについて具体的に説明してきます。
24時間不特定多数の人から攻撃される
ネットイジめの怖さ1つ目は「24時間不特定多数の人から攻撃される」ということです。学校で行われるイジめは、学校から離れればイジめられることはありませんが、ネットイジめに関しては、学校に居ても家に居ても24時間イジめが繰り返されます。
「お前ってウザいよな!」「キモいから学校に来るな!」というような嫌がらせのメッセージが24時間届いてしまうと、どんなにメンタルが強い人であってもいたたまれない気持ちになってしまうこともあるでしょう。
嫌がらせのメッセージは基本的に匿名で送られてくることが多いので、なおさら不安と恐怖が増します。そのようなイジめが24時間続くので、1秒たりとも気が休まることはありません。
ネットイジめには、様々な怖さがありますが、「誰か分からない相手から24時間エンドレスで嫌がらせのメッセージが送られてくる」というのがネットイジめの一番の怖さと言われています。
一気に拡散されることがある
ネットイジめの怖さ2つ目は「一気に拡散されることがある」ということです。従来のイジめは、情報が広がったとしてもクラス内だけ、もしくは学年内だけで収まることがほとんどでした。
しかし、ネットイジめは1週間もあれば、瞬く間に数百人、数千人に知れ渡ってしまうこともあります。例えば、A君がB君にSNSのTwitterでイジめられていたとしましょう。
A君とB君のフォロワーがそれぞれ100人いた場合、単純計算ではありますが、この時点で200人が「A君がB君にイジめられている」という事実を知ることになるのです。
そして、A君をイジめている投稿をフォロワー100人のC君が拡散してしまうと、追加で100人に「Aくんがイジめられている」ということが知れ渡ってしまいます。
この時点で300人に「A君がイジめられている」という事実が知れ渡っているのですが、300人程度であれば一日で知れ渡ってしまうということも珍しくありません。
単純計算ですが、1日で300人に知れ渡ってしまうと1週間で2,100人に知れ渡ってしまい、1ヶ月で9,000人に知れ渡ってしまいます。
自分がイジめられているということを9,000人が知っているというのは、イジめられているA君からすれば決して良い気持ではないはずです。
このようにSNSのメリットである「拡散力」が、時には最大のデメリットになってしまうこともあります。
罪に問われる可能性がある
ネットイジめの怖さ3つ目は「罪に問われる可能性がある」ということです。これはネットイジめをしている加害者に限ったことですが、名誉毀損罪や侮辱罪という罪に問われてしまう危険性があります。
名誉毀損罪が成立する条件は以下の通りです。
名誉毀損が成立する条件
- 公然と事実を摘示して、人の名誉を毀損している
つまり、不特定多数の人が閲覧できる場所で具体的な情報を用いて、相手の社会的地位や社会的評価を違法に落とした際に成立するということです。名誉毀損罪を成立させる上で特に重要となってくるのが「公然と」という条件です。
学校のイジめに関しては、情報が広がったとしてもクラス内、もしくは学年内だけという可能性が高いので場合によっては「知れ渡った範囲が限定的」と捉えられてしまい、「公然と」という条件を満たせないことがあります。
しかし、先ほど説明したようにTwitterでイジめられてしまった場合、9,000人に知れ渡ってしまうこともあります。
9,000人というのはどう考えても「知れ渡った範囲は広い」と言えますので、「公然と」という条件を満たせる可能性が高いと考えられます。
そうすると、高い確率で名誉毀損罪が成立するので、場合によってはネットイジめをしていた加害者は犯罪者になってしまうこともあるのです。
現代版ネットイジめ!LINEイジめの怖さとは
ここでは、現代版のネットイジめと言われているLINEイジめの怖さについて具体的に説明していきます。
LINEイジめの怖さは「イジめを発見しづらい」こと
LINEイジめが怖いと言われている理由は、「ネットイジめを発見しづらい」からです。
TwitterやInstagramなどに投稿した内容はインターネット上にも表示されるので、例えばGoogle検索やYahoo検索で「ネットイジめ 怖さ」と検索すると、ネットイジめの怖さに関して発言している人たちの投稿が表示されると思います。
しかし「ネットイジめ 怖さ」とインターネットで検索したとしても、LINEのトーク画面は表示されませんし、グループトークの会話を見たい場合は、そのグループに招待してもらわなければいけません。
さらに、LINEにはメッセージの削除機能があるのでネットイジめをしていたとしても、メッセージを削除してしまえばイジめていたという証拠を消すことが出来ます。
グループトークごと消してしまえば、メッセージに加えて参加メンバーも自動的に退会させられるのでネットいじめに加担していたメンバーを特定することも難しくなってしまいます。
これまでの学校のイジめは、周りからの情報によってイジめの加害者を比較的簡単に特定することが出来ました。しかし、LINEイジめは密室の中で行われるので、外部からイジめを発見しづらいという怖さがあります。
LINEイジめは主に4つのパターンで行われる
LINEイジめは、基本的に以下4つパターンで行われることが多いと言われています。
LINEイジめのパターン
- 特定の人物だけグループに招待しない
- 特定の人物の発言には反応しない
- 複数人で特定の人物に対して一斉に悪口や嫌がらせを行う
- 特定の人物が嫌がるような画像や動画を他のグループで勝手に回す
LINEイジめに発展してしまうパターンとしては「リアルなイジめが原因でLINEイジめに発展するパターン」と「LINE内のコミュニケーションが原因でLINEイジめに発展するパターン」の2種類があります。
LINEイジめが発生する根本的な原因としては「既読スルー(既読を付けたのにも関わらず、返信を行わないこと)」と「未読スルー(既読すらつけずに、返信を行わないこと」が多いと言われています。
ネットイジめの怖さまとめ
この記事では、ネットイジめの怖さについて具体的にまとめました。もう一度おさらいすると、ネットイジめの怖さは以下の通りです。
ネットイジめの怖さまとめ
- 不特定多数の人から24時間嫌がらせや悪口のメッセージが送られてくる
- イジめの情報が一気に拡散されることがある
- 犯罪者になってしまうことがある(加害者限定)
特にLINEイジめは、密室空間で行われるため親や教師が子供のイジめに気付きにくいという注意点があります。ネットイジめの被害を最小限に抑えるためには、常に子供の様子を観察しておくことが大切です。
今日はあまりご飯を食べない、最近口数が減ったという些細な変化があった場合は、一度子どもに悩んでいることがないか聞いてみるようにしましょう。