誹謗中傷対策

フェイクニュースに騙されないために自分でできる対策は?偽情報による過去の事件も

2020年6月7日

フェイクニュースとは、真実とは異なる嘘やデタラメな内容のニュースや情報などのことを指します。フェイクニュースは、読み手がその情報を真実だと真に受けてSNSなどで拡散する場合があり、社会的な混乱を招いたり大きな事件に発展することがあり社会的な問題となっています。

今回は、フェイクニュースによって過去に起きた事件や自分でできる対策などについて解説します。

本記事で分かること

フェイクニュースにより過去に起きた事件
フェイクニュースに対する各国の対策
フェイクニュースに騙されないようにするために自分でできる対策

ここ最近では、新型コロナウィルスについての誤情報が拡散されたりと、フェイクニュースは私たちにとって身近であり、しっかりと対策しておくべき問題と言えます。インターネットを活用する全ての方に参考にしていただけたらと思います。

新型コロナウイルスのデマ情報をSNSで拡散された時の削除方法!

フェイクニュースとは

フェイクニュースを見ている画像

フェイクニュースという言葉はよく耳にすると思いますが、ここで簡単に意味を確認しましょう。

フェイクニュースとはSNSやウェブサイトなどを通して発信される真実とは異なる情報のことをいいます。ネット上には様々な情報が溢れていますが、その中で事実とは違う情報を多くの人が信じてしまったり、拡散してしまうことでフェイクニュースが大きな事件に発展してしまうケースがあります。

フェイクニュースによる過去の事件

手錠とガベルの画像

虚偽やデタラメな内容のフェイクニュースにより、過去にいくつもの事件が発生しています。その一部を見てみましょう。

スマイリーキクチさん中傷事件

この事件は、お笑いタレントのスマイリーキクチさんが1989年に発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件の実行犯であるというデマにより、長期間に渡って誹謗中傷を受けた事件です。

事実無根のデマであるにも関わらず、多くの人が真に受けてインターネット上で拡散するなど、スマイリーキクチさんは1999年頃から約10年間に渡り誹謗中傷を受け続けました。最終的に2009年に書き込みをした複数名が書類送検され、事態は収束することとなりましたが、現在でもインターネット上の情報を真に受けて書き込む人がいるということです。

常磐道あおり運転事件

2019年8月に起こった常磐道でのあおり運転事件は大きな注目を集めました。あおりをした当の本人の隣で、ガラケーを持ち撮影する女性も大きく注目されました。このいわゆる「ガラケー女」がSNS上で特定されたというフェイク情報が流出し、全く関係のない女性の実名などの個人情報が拡散されるという事件が発生しました。その後、フェイク情報をインターネット上に流した投稿者や拡散者たちは裁判で敗訴しています。

こうしたインターネット上での「犯人探し」は犯罪という悪に対する正義心が発端のようですが、白熱しすぎると新たな被害者を生み出す結果になりかねません。今回の女性も、SNSに上がっていた写真の服装が似ていることや、逮捕された男性がフォローしていたということだけで、誤って犯人に仕立て上げられてしまいました。

フェイクニュースに対する各国の対策

青空に各国の国旗がはためく画像

事件に発展し新たな被害者を生み出してしまうフェイクニュースに対しては、各国が議論し対応策をうち出し始めています。

フェイクニュースへの諸外国の対策

EUをはじめとしたヨーロッパ各国では、フェイクニュースへの対策が最も進んでいると言われています。ドイツでは2017年にフェイクニュース対策のための法律を施行し、違反する投稿を24時間以内に削除するようSNS各社に義務付けました。そのほかにも2018年にはEU全体で、フェイクニュースに対する自主的な規範を策定するようインターネットプラットフォーマーや広告各社に要請しました。

日本のフェイクニュースへの対策

総務省では2019年に有識者会議「プラットフォームサービスに関する研究会」を設置し、SNSを運営する企業やプラットフォーマー企業に対してフェイクニュースに自主的に対策するよう求めました。

日本では表現の自由が憲法で保障されていることにより、フェイク情報の削除を法的に義務付けることは難しいため、対策案においてはプラットフォーマー企業が自主的にフェイク情報を削除するよう取り組む点が重視されています。

フェイクニュースとして広まりやすい情報

多くの人が携帯を見る画像

ネットが当たり前の世の中である今、ネット上には様々な情報があり、真実でないものも含まれるということは多くの人が認識しています。

にもかかわらずなぜ、フェイクニュースは広まってしまうのでしょうか?ここではフェイクニュースとして広まりやすいデマ情報の特徴をご紹介します。

有益な情報であるかのように見えるもの

有益な情報をタイムリーに入手できた時、それをみんなに知らせたいと思う心理は誰しも想像できると思います。

コロナウイルスが蔓延し始めた初期の頃、マスクと同じ原料であることからトイレットペーパーがなくなるというデマ情報が拡散されました。この時は、その情報を信じた人が買いだめをしたため、本当にお店からトイレットペーパーがなくなってしまいました。

この時、真実ではない情報が拡散してしまった原因は、人を騙そうという悪意ではなく、この状況を多くの人に知らせたいという気持ちです。このように、有益で人に知らせたいと思うようなデマ情報が、あたかも真実のように流れてくると多くの人に拡散されてしまいます。

更に先程のトイレットペーパーの例は緊急性のあるニュースだったことも、デマ情報の拡散に拍車をかけてしまう要因になったと考えられます。

特定の人や企業への誹謗中傷

誹謗中傷などは根拠のないものでもフェイクニュースとして広まりやすいです。

特にSNS上での投稿は、誹謗中傷の対象となる人や企業に関わりがなくても他の人の投稿に便乗して意見を言いやすい環境なので、デマ情報も広まりやすくなってしまいます。

拡散した人はあまり深く考えていなくても、誹謗中傷を受けた人や企業にとっては社会的に大きな影響を及ぼしてしまいます。

フェイクニュースに騙されないための対策

椅子に座ってパソコンを眺める対象的な男女の画像

国をあげたフェイクニュース対策は行われているものの、最終的には自分自身がフェイクニュースに騙されないよう対策する必要があります。

一般的には高齢者の方がインターネットリテラシーが低く、場合によっては認知力の低下により偽の情報に騙されやすいとされています。しかし、若いからと自分のインターネットリテラシーを過信することにより、反対にフェイクニュースに騙されやすくなっているという事実もあります。年代に関係なく、フェイクニュースを見抜くための対策は行っておく必要があるのです。

違和感に過敏になる

情報に対する違和感を過敏に感じられるようになることが必要です。読者を惹きつけるためにつけられた過激なタイトルや、行き過ぎた批判、危機感をあおるような飛躍した解説が目立つ記事は、信頼に値するとは言えないでしょう。

また、記事のタイトルだけで情報を取得するのではなく、記事全体にしっかりと目を通す必要もあります。

複数の記事を読む

その情報が事実なのかを確認するためには、同じことを取り上げた別のサイトの記事をチェックする必要もあります。

またインターネット上で拾った情報なのであれば、そのニュースについてテレビや新聞などの別媒体ではどのように取り上げられているのかを確認することも有効でしょう。

情報の出どころをチェックする

記事の内容が正しいかどうかに敏感になり複数の記事に目を通すことをした上で、その情報の出どころについてもチェックするといいでしょう。記事には情報源がリンクされていることが多いですが、そのリンクを辿っていくと元情報まで遡ることが可能です。

SNS上に上がっている情報なのであれば、その情報の発信者のプロフィール情報まで遡って確認することで、フェイクニュースに気づける可能性が高まります。

誰もがインターネット上で情報を発信できる時代であるからこそ、一つの情報だけを信用して取り入れることはあまりにも危険です。インターネット上の情報の扱い方については、誰もが習得しておく必要があると言えます。

まとめ・フェイクニュースは自身で対策を!

事件を巻き起こし新たな被害者や社会的な問題を生み出す可能性のあるフェイクニュースですが、その対策について解説してきました。簡単にポイントをまとめておきたいと思います。

フェイクニュースへの対策・まとめ!

  • 過去にはフェイクニュースにより、事件の犯人に仕立て上げられたり、反対に犯人だとしてSNS上で個人情報を拡散されるなどの被害が発生している
  • フェイクニュースに対しては世界各国で規制が進められており、日本でも総務省が有識者会議を設置し、フェイクニュースに対して自主的に規制を行うよう大手SNS企業やプラットフォーマーに要請が行われた
  • フェイクニュースに騙されないようにするためには、記事の違和感に敏感になること、情報の出どころを確認すること、複数の記事を確認して一つの記事のみを信用しないことなど、自分自身でインターネットリテラシーを習得することが重要だ

フェイクニュース対策は進められているものの、これからもインターネットから偽情報がなくなることはないでしょう。しっかりと自分自身で対策を行い、誤った情報を拡散しないよう注意を払い、インターネットを活用していきましょう。

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