今では社会問題となりつつあるネットイジめ。ネットイジめが原因で命を絶ってしまう人もいるほど恐ろしいものなので、ネットイジめの被害者にならないために日頃からしっかりと対策していく必要があります。
しっかりと対策していく必要があると言われても「どのように対策していけば良いのか?もしも被害者になってしまった場合はどうすれば良いのか?」と思っている人も多いかと思います。
そのような方のために、この記事ではネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法と被害者になってしまった場合の対処方法を具体的にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
ネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法
ここでは、ネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法について具体的に説明していきます。
子供にネットのリスクについて理解させる
ネットイジめの被害に遭わせないようにするためには、子供に「ネットのリスクについて理解させる」必要があります。現在のインターネットは一昔前に比べて、とても便利になりました。
友達と会話や電話を楽しむだけではなく、スマホがあれば音楽を聴くことが出来たり欲しいものが買えたりします。また、勉強で分からないところがあった場合は教科書ではなく、インターネットを使って調べるという人も多いかと思います。
このように現在の子供とインターネットは切っても切り離せない関係になりつつあるのが現状です。インターネットを触る機会が増えれば、当然ネットトラブルに巻き込まれるリスクも高くなります。
例えば、表向きは勉強サイトかもしれませんが、そのサイトの本来の目的は詐欺かもしれません。
「勉強の合間にお金を稼ごう!○○を行えば毎月のお小遣いにプラス10万円!」という広告があった場合、大人であれば「怪しい、嘘だな」と判断することが出来ますが、ネットリスクを理解していない子供の場合はそれを本当に信じるかもしれません。
詐欺だと見分けられず、その情報を友達にも教えてしまった場合は、友達も被害を負います。
このトラブルから「あいつは俺のことを騙した!詐欺師だ!」と言われ、ネット上でイジめられてしまうかもしれません。このようにネットトラブルからネットイジめに発展するケースは多い傾向にあります。
インターネットが普及してきた現在だからこそ、改めて子供にネットのリスクを理解させるようにしましょう。
被害に遭ってしまった場合の対処方法を伝える
ネットイジめの被害に遭わせないようにしっかり対策していたとしても、時にはネットイジめの被害に遭ってしまうこともあります。そのため、ネットイジめの被害に遭ってしまった場合の対処方法を教えておくというのも対策方法の一つです。
最も簡単なのは、ネットイジめをされた場合の相談先を教えることです「ネットイジめをされてしまった場合は親や先生に相談してね」と相談先を教えるだけで、子供も「助けてくれる人がいるんだ」と安心します。
また、親や先生に相談しづらいときはイジめを専門としている相談窓口に連絡する方法があるということも伝えておきましょう。
ネットイジめの被害者になってしまった場合の対処方法
ここでは、ネットイジめの被害者になってしまった場合の対処方法について具体的に説明していきます。
証拠を保存して学校に連絡する
ネットイジめの被害に遭った場合は、真っ先に証拠を保存しましょう。証拠がなければ、本当にイジめの被害に遭っているのかということを証明することが出来ません。
また、ネットイジめの被害によっては損害賠償請求をすることが出来る場合や警察に連絡して犯人を逮捕してもらうことが出来る場合があります。しかし、損害賠償請求や犯人逮捕に動いてもらうためには、やはり証拠が必要です。
スマートフォンやパソコンのスクリーンショットなど、簡単な方法で構いませんので必ずイジめの被害に遭ったということを証明することが出来る証拠を保存しておくようにしましょう。
そして、証拠を保存した場合はすぐに学校に連絡してください。実は、未成年のネットイジめは学校の誰かが加害者であるということがほとんどです。逆に、全く知らない人からネットイジめをされているという事例は、ほとんどありません。
子供の学校生活の状況や友人関係などを詳しく知っているのは、学校です。
学校にネットイジめの被害に遭っていると連絡すれば、素早く解決に導いてくれる場合があるので、イジめ相談窓口や警察など他の相談機関に連絡するのではなく、まずは子供が通っている学校に連絡しましょう。
弁護士に相談する
子供が通っている学校に連絡してネットイジめのトラブルを解決してもらえれば良いですが、中には学校の対応が期待できないという場合もあるかと思います。その場合は、弁護士に相談してみましょう。
弁護士はこのようなトラブルを解決に導く専門家ですので、弁護士に相談するだけで今やるべきことがハッキリすることもあります。また、場合によっては弁護士が学校にネットイジめの詳細を具体的に伝えてくれることもあります。
先ほども軽く触れましたが、ネットイジめの程度によっては加害者に対して損害賠償請求を行うことも出来ます。損害賠償請求を行うためには、ネットイジめの加害者を特定して裁判を起こす必要があるのですが、それらも弁護士がサポートしてくれます。
最近は無料相談を実施している弁護士事務所も多いので、学校がネットイジめに対応してくれない、自分だけでは解決に導けなさそうという人は一度弁護士に相談してみると良いでしょう。
警察に相談する
「バカ」や「キモい」などの典型的なイジめだと思ったら、想像以上に酷いイジめだったという場合もあります。あまりにも酷いネットイジめは罪に問える可能性があるので、警察に相談してみましょう。
例えば、SNSで「お前って先週万引きしただろ!この犯罪者!」と誹謗中傷された場合、名誉毀損罪が成立することもありますし、「お前の家を今度燃やしてやるからな」と言われた場合は脅迫罪が成立することもあります。
名誉毀損罪・脅迫罪とは?
- 名誉毀損罪とは、公然と事実を摘示して特定の人物の社会的評価や社会的地位を違法に落とした際に成立する罪のこと。
- 脅迫罪とは、被害者やその親族の生命、身体、自由、名誉、財産に害を与えることを告知して、脅した場合に成立する罪のこと。
しかし、警察は「そのネットイジめは違法性が高い」と判断しなければ、基本的に捜査してくれません。違法性を証明するには、ネットイジめの被害を受けているという証拠はもちろん、捜査を行ってもらうための告訴状を提出する必要があります。
ここで注意してほしいのは、警察はあくまでもネットイジめの加害者を逮捕するだけというところです。
加害者を逮捕してくれますが、ネットイジめに関係する投稿の削除や損害賠償金の請求などは行ってくれませんので、「投稿の削除や損害賠償請求をメインにやりたい」という人は、警察ではなく弁護士に相談しましょう。
ネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法となった場合の対処方法まとめ
この記事では、ネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法となった場合の対処方法について具体的にまとめました。
もう一度おさらいすると、ネットイジめの被害者にならないようにするための対策方法となった場合の対処方法は以下の通りです。
まとめ
【対策方法】
- ネットリスクを理解させる
- 被害者になった場合の対処方法を教える
【対処方法】
- 証拠を保存して学校に連絡する
- 弁護士に相談する
- 警察に相談する
ネットイジめの被害件数は年々増加しています。もしものことを考えて、しっかりと対策方法や対処方法を抑えておくようにしましょう。